久米宏さん推薦!戦後浦和のノスタルジー漂う、酔いどれジャーナリストの人生の物語
書誌情報
- 定価
- 1,980 円(税込)
- 電子書籍価格
- 1,760 円(税込)
- ジャンル
- 文芸・評論・エッセイ
- 刊行日
- 2021年12月24日
- 判型/ページ数
- 四六判 並製 248ページ
- ISBN
- 978-4-86528-065-4
- Cコード
- C0095
- 装幀・装画
- 松田行正+杉本聖士/装幀、轡田千重/表紙イラスト
内容紹介
85歳を迎えたジャーナリストが、腹ペコだった少年時代のかけがえのない日々を語るノスタルジックエッセイ。
シェイクスピアに立原道造、シェンキーヴィッチに丸谷才一に和泉式部。古今東西の書物に導かれ、言葉から言葉へ、過去から現在へと想いはめぐる。
戦後、1949年の浦和。別所沼を見下ろす中学校で、サッカーに打ち込んでいたあの頃。坪内逍遙の訳語の難解さに頭を悩ませながら、クラスメートと一緒になんとか作り上げた『ハムレット』の劇。B29に東京裁判、墨塗り教科書。デッサン用のリンゴを盗み食いするぐらい腹ペコだったけど、怖いものなどなかった。
タイツ替わりに股引きはいて、堂々とハムレット役を演じたあの体験が、その後のジャーナリスト人生へと繋がっていた。
少年時代からいつも変わらず自問自答するのは、「人間って何だ?」というハムレットの言葉だった──