幸福書房の四十年 ピカピカの本屋でなくちゃ!
岩楯幸雄
なぜ「幸福書房」に行くと読みたい本が見つかるのか?
書誌情報
- 定価
- 1,375 円(税込)
- ジャンル
- ノンフィクション
- 刊行日
- 2018年02月15日
- 判型/ページ数
- 四六判変形 並製 104ページ
- ISBN
- 978-4-86528-190-3
- Cコード
- C0095
- 重版情報
- 2
- 装幀・装画
- 松田行正/装幀
内容紹介
なぜ「幸福書房」に行くと読みたい本が見つかるのか? その秘密を店主・岩楯幸雄さんが余すところなく語る。 本屋を始めるまで。開店。本のこと。資金繰り。棚のこと。 取次、出版社、そして、林真理子をはじめとする著者やたくさんのお客さんたちとの出会い。 営業時間は元日以外の364日朝の8時から夜の23時まで。 けらえいこ、平松洋子、石田千、吉田篤弘などさまざまな人が愛した代々木上原駅前書店「幸福書房」の40年。
平日3人でお店を長時間回すとなると、かなり変則的な生活になります。
ある一日です。私は朝6時半に家を出ます。南長崎の自宅から山手通り沿いを約1時間かけて自転車で出勤。妻はバスや電車で店に向かい、店の近所に住む弟も出勤し大体7時過ぎに開店準備をします。
開店準備はまず、梱包から荷ほどきをして並べます。弟は弟で書籍の梱包の荷ほどきをします。その後、弟はトーハンの店売へ仕入れに向かいます。
私たちは8時頃まで荷ほどきを続けたあと、妻が握って来てくれたおにぎりを2人で食べます。それが終わったらようやくシャッターを開けて開店となります。
開店したあとも作業はまだまだ続きます。雑誌をテントの下の店頭に並べる作業が大体9時半ごろまで続き、やっと綺麗な本屋になるのです。
そこから、妻は1時間昼寝をします。少し早い昼寝です。その間は私が店番をします。そうこうしているうちに、11時半頃、弟が仕入れから戻って来て、書籍を並べ始めます。それが終わったら、今度は私の昼寝の番です。昼寝の前に、妻が作ってくれたお弁当を食べて、1時間ほど昼寝をとります。その間の店番は、妻と弟がしてくれます。……こうして、改めて文字にすると、まあ、よく昼寝をしているなあと思います。寝てばっかりです。(本文より)