硯の中の地球を歩く

硯の中の地球を歩く

職業は製硯師。ワイルドでワンダーな仕事。硯に魅せられ、世界一墨が磨れる石を探しに、命がけで中国の秘境へ。

書誌情報

定価
1,815 円(税込)
ジャンル
刊行日
2018年07月15日
判型/ページ数
四六判 並製 160ページ
ISBN
978-4-86528-203-0
Cコード
C0093
装幀・装画
松田行正/装幀

内容紹介

職業は製硯師。ワイルドでワンダーな仕事。硯に魅せられ、世界一墨が磨れる石を探しに、命がけで中国の秘境へ。
中国人に怪しい変人と警戒されながら石を採り、その石を山賊に襲われても自動車にひかれても守り持ち帰る。削った石の味を確かめながら究極の硯を完成。お気に入りの硯とは一緒にお風呂に入る。石を手で削るという地味にして肉体酷使の作業ゆえ、一年でつくる硯はたった3面!
目指すは地球外硯!常識はずれのエピソード満載の硯ハンター・ノンフィクション。太古からある文房具のうんちくも得られます。カラーページ32頁。

目次

プロローグ 人魚の妖しさ
一 命より石が大切
硯、五〇〇〇年の歴史/お酒が好きな最初の師/運命の一夜/観察し、真似る/命より石なのか!
二 一億年の秘境をめぐる
命を落とす恐怖/石探しの熱病/怪しい変人/人を二つに折って食べる熊/硯爆弾/ついに新しい採石地を発見か?/一億年経っていないから若い/硯を山に返す/職人のフィジカル/無名の名工を演じる/石を読む能力/全身で彫る/絶滅危惧種、泥砥石/夏目漱石が愛用した硯/石の買い付け現場/硯のお医者さん/字がきれいで損することはない/山賊に襲われる/現場で使える中国語習得法/一年間にやっと三面つくる/地球に気づく
三 地球外の硯へ
石の味について/硯もいじける/とろふわな書き心地/硯ブローカーとの交渉/石の良し悪しの見方/遺言を書く/技術の頂は果てしなく
まるわかり メイキング・オブ・硯
おまけ 硯の選び方/硯の簡単メンテナンス方法

❖ 硯をめぐる11の疑問
石は1億年経っていないとまだまだ若僧?
良い硯で磨った墨はとろふわ?
硯プローカーと1つで100万円を超える取り引き?
絶滅危惧種の石がある?
ごぼうの味がする石がある?
硯の歴史は5000年?
隕石で硯をつくる?
硯もいじける?
夏目漱石の使った硯はどんな硯?
石はやさしく揉んで仕上げる?
製硯師は一夫多妻制?

『硯の中の地球を歩く』に関する情報

著者プロフィール

青栁貴史 (アオヤギ・タカシ)

1979年、東京都浅草生まれ。寳研堂内硯工房・四代目製硯師。16歳の頃より祖父・青栁保男、父・彰男に作硯を師事。日本・中国各地の石材を用いた硯の製作、修理、復元、プロデュースを行う。「情熱大陸」「SWITCH インタビュー達人達」に出演。

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