書誌情報
- 定価
- 2,200 円(税込)
- ジャンル
- アンソロジー 文芸・評論・エッセイ
- 刊行日
- 2019年09月30日
- 判型/ページ数
- 四六判 並製 280ページ
- ISBN
- 978-4-86528-245-0
- Cコード
- C0095
- 装幀・装画
- 戸塚泰雄(nu)/装幀
内容紹介
創作者たちはタイトルをどう考察し、どうつけたか。作品完成までの最大の難所「タイトル」をめぐる会議の内幕と、つける際のヒントを明かす51篇のアンソロジー。ひとりでひらめき、2人で相談、3人以上で会議は踊る…堀口大學から田辺聖子、丸谷才一、筒井康隆、そして宮部みゆき、恩田陸まで。悩めるひとも、楽しむひとも、これまでの傑作と明日の「最高のタイトル」のために!!
❖創作者たちのことば
「見目美しくあれと願う」堀口大學
「自分の姓名に調和するものを選ぶやうにしてゐます。」林芙美子
「現在の日本の小説家が題の新しいつけ方を探すことに不熱心」丸谷才一
「いいタイトルとは、少し変っていて、その作品にしかつけられないタイトル、だから誰かが真似をすればその作家の品性が問われるほどの独自性を持っているタイトル」筒井康隆
「飾りすぎてはいけない。素っ気無くてもいけない。意味がなくてはならず、意味深すぎてはならない。」宮部みゆき
「『それでは本屋さんでマイナーな棚に置かれてしまう』と編集者に言われてショックを受けた。」穂村弘
本書を読み進めると、タイトルをつけるときに大切なことがわかってきます。作品の本質に迫りひとことでまとめる力、作品への期待を高める言葉のセンス、リズム感とユーモアと発想力、時代をつかむ力など……創作者たちの経験を読むことで多くの示唆が得られるでしょう。
うまくできたタイトルは、思わず受け手の足を止め、作品を手に取らせます。読み終わったあと余韻を感じながら見返され、覚えやすいメロディーのように多くのひとの記憶に残ります。時には社会現象になってしまうことさえあります。
(「はじめに」より)