書誌情報
- 定価
- 1,980 円(税込)
- ジャンル
- 詩・短歌・俳句・川柳
- 刊行日
- 2020年05月11日
- 判型/ページ数
- 四六判変形 並製 152ページ
- ISBN
- 978-4-86528-274-0
- Cコード
- C0092
- 重版情報
- 3
- 装幀・装画
- 北野亜弓(calamar)/装幀、佐藤優花/装画
内容紹介
第9回塔新人賞受賞、故郷の石巻市で石巻若手短歌集団「短歌部カプカプ」を率いる歌人・近江瞬による待望の第一歌集。みずみずしい青春のシーンから東日本大震災以降の自身と故郷の関係を描いた「狭間に揺れる」まで、今ここにしかない「瞬間」は三十一音で鮮やかに切り取られ、未来へと続いてゆく。新人賞受賞作・候補作を含む全365首を収録。
きっとずっと、心の味方になってくれるしなやかな歌たち。──東直子
「物語」ではなく、「瞬間の積み重ね」として、人生は変わりながら続いてゆく。──山田航
何度でも夏は眩しい僕たちのすべてが書き出しの一行目
ベランダで黒板消しを叩いてる君が風にも色を付けつつ
まだ割れることを知らない空中の瓶だよ僕らの今は例えば
立入りを禁止されてる屋上に上あがれば広がる空も同罪
三月十二日の午後二時四十六分に合わせて一人目を閉じている