衝突と共存の地中海世界

衝突と共存の地中海世界

古代から近世まで

グローバル化を背景に、近代国民国家の終焉が指摘されるいま、さまざまな文明・民族・宗教が生き続けた地中海世界こそ、目を向ける意味がある。

書誌情報

定価
1,870 円(税込)
電子書籍価格
1,760 円(税込)
ジャンル
シリーズ
刊行日
2020年10月30日
判型/ページ数
B6判 並製 304ページ
ISBN
978-4-86528-290-0
Cコード
C0322
装幀・装画
松田行正+杉本聖士/装幀

内容紹介

紀元3000年紀、灌漑農業の発達とともに発達したメソポタミア文明、エジプト文明以来、ヨーロッパ・アジア・アフリカを結びつけてきた地中海。そこにはハンムラビ法典とシュメール文字を持ったバビロニア王国、巨大なピラミッドを築いたエジプト、その狭間では小都市国家が群立し、「海の民」をはじめとする諸民族が入り乱れ、その揺り動きはやがてペルシア帝国の成立を招く。ギリシア、ローマ時代を経て、ラテン・カトリック文化圏、ギリシア・東方正教文化圏、アラブ・イスラーム文化圏が鼎立、十字軍による衝突がありつつも豊かな交易を行っていた14世紀まで、諸勢力、諸民族の接触と交流と対立をわかりやすく描く。(1〜8章本村凌二、8〜15章高山博)

目次

はじめに
第一章 地中海世界と文明の創造力
第二章 オリエント世界
第三章 東地中海世界の激動と波及
第四章 ギリシア世界
第五章 共和政期ローマ
第六章 ローマ帝国と多神教世界
第七章 一神教世界帝国と古代末期
第八章 西地中海の新たなる秩序
第九章 東地中海の覇者
第十章 三つの文化圏
第十一章 ノルマン人と地中海
第十二章 シチリア王国
第十三章 地中海における文明の衝突
第十四章 地中海ネットワーク
第十五章 地中海世界の歴史
おわりに

『衝突と共存の地中海世界』に関する情報

著者プロフィール

本村凌二 (モトムラ・リョウジ)

1947年 熊本県生まれ
1980年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程(西洋史学)修了
現在 東京大学名誉教授
西洋古代史。『薄闇のローマ世界』でサントリー学芸賞、『馬の世界史』でJRA賞馬事文化賞、一連の業績にて地中海学会賞を受賞。著作に『多神教と一神教』『愛欲のローマ史』『はじめて読む人のローマ史1200年』『ローマ帝国 人物列伝』『競馬の世界史』『教養としての「世界史」の読み方』『英語で読む高校世界史』『裕次郎』『教養としての「ローマ史」の読み方』など多数。

高山博 (タカヤマ・ヒロシ)

1956年 福岡県生まれ
1990年 エール大学大学院歴史学博士課程修了、Ph.D.取得
現在 東京大学大学院人文社会系研究科教授
西洋中世史。著書に『中世地中海世界とシチリア王国』(R. Lopez Memorial Prize受賞)『神秘の中世王国』『ハード・アカデミズムの時代』『中世シチリア王国』『歴史学未来へのまなざし』『「知」とグローバル化』『ヨーロッパとイスラーム世界』『中世シチリア王国の研究』『Sicily and the Mediterranean in the Middle Ages』などがある。紫綬褒章、サントリー学芸賞、地中海学会賞、マルコ・ポーロ賞受賞

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