響映する日本文学史
島内裕子
『古今和歌集』から夏目漱石まで、つながりを知れば文学はもっと楽しい!
書誌情報
- 定価
- 1,980 円(税込)
- 電子書籍価格
- 1,980 円(税込)
- ジャンル
- 文芸・評論・エッセイ
- シリーズ
- 放送大学叢書
- 刊行日
- 2020年10月30日
- 判型/ページ数
- B6判 並製 194ページ
- ISBN
- 978-4-86528-296-2
- Cコード
- C0391
- 装幀・装画
- 松田行正+杉本聖士/装幀
内容紹介
古典から近代に至るまで、ひとつの文学作品はまた別の作家を産み、作家たちはまた新たな作品を作り続けてきた。 たとえば、『源氏物語』に引用される古歌は在原行平が須磨を訪れたときに詠んだ和歌を踏まえているのは有名な話だが、さらに、謡曲を愛した夏目漱石は「涼しさの闇を来るなり須磨の浦」という俳句を残している。 またその夏目漱石が執筆した『草枕』は、刊行から六十年近い歳月が経ってから翻訳され、カナダのピアニスト、グレン・グールドの座右の書となったという。その後、日本では、グールドと『草枕』の研究が進展している。 それぞれの関連性を軸に、「響映」=「響き合い、映じ合う」という視点から史実をひもとくことで、新たな日本文学の姿を明らかにする。 まるで物語のように読み進められる、ドラマティックな文学史入門。