まえがき
ジェイムズ一家のライフとコミュニケーションのエスノグラフィ
「æ変換」とはなにか
──「アーティファクト」と「イコライザー」、「アコースティック・イコライザー」「参与者」とは誰か
「逆アブダクション」とその後の生命における「プラクティス」
「プラクティス」とはなにか
序 章 グローバル──グローバライゼーションのコミュニケーション論
はじめに
第1節 本書の目的
第2節 DRAEP1P2とはなにか
第3節 æ変換とはなにか
第4節 イコライザーとはなにか
おわりに
第1部 長調──包摂と排除
第1章 マルチナショナル(調性D)──グローバライゼーションの環境生態学
はじめに
第1節 アメリカ農業とその輸出にみる言説と実践──所有の源泉
第2節 一八–一九世紀アメリカにおける自然と社会に関する言説
──理想的な社会生活としての農本主義国家の神話
第3節 二〇世紀におけるアメリカ農業の実践
──マルチナショナルな農業関連産業による社会および環境への影響
第4節 二一世紀におけるグローバル企業か、ローカルな技術か
──グローバルなコンテクストにおけるアメリカ農業と技術に関する未来のシナリオ
第5節 農本主義言説とその実践にみる集合的生命
おわりに
第2章 ナショナル(調性R)──グローバライゼーションの空間分析
はじめに
第1節 ナショナルな空間メディアとしての公園デザイン
第2節 コミュニティ・デザインを問題化するメディア・キャンペーンとその背景
第3節 言説から表象の空間的布置への変換──公園の設計プラン
第4節 公園内の移動とコミュニケーション環境
第5節 民主的な、しかしコモンズではない未来のヴィジョン
おわりに
第3章 ローカル(調性A)──グローバライゼーションの地理学
はじめに
第1節 調査の概要──ローカルな瀬戸内海離島と橋をめぐるメンタルマップとインタヴュー
第2節 調査結果──海、陸、移動手段、メディア
第3節 調査の考察──つなぐ橋、ひらかれる島、うごく民
おわりに
第2部 短調──連携と剥離
第4章 ユニヴァーサル(調性E、あるいは調性P0)
──グローバライゼーションのカルチュラル・スタディーズ
はじめに
第1節 グローバライゼーションを逆照射する──表象のスペクタクルと差異のスペクトラム
第2節 グローバライゼーション研究におけるステュアート・ホールの立場
第3節 文化の回路における契機としての表象
第4節 差異をめぐる諸定義と「他者」の人種的ステレオタイプ化
第5節 人種化された表象編成と表象のストラテジー
第6節 表象とアイデンティティはグローバライゼーションといかにして関わるか
第7節 ユニヴァーサルなインターフェイスに立ち戻る
おわりに
第5章 コモン(調性P1)──グローバライゼーションの臨床デザイン学
はじめに
第1節 デザイン実践はエージェンシーになりうるか
第2節 グローバル–ローカル関係という〈場〉のなかのデザイン実践
第3節 地球環境とモビリティーズ・デザインのインタラクション
第4節 リフレクシヴィティを経由したグローバルでローカルな感性へ
第5節 ポストモダン文化とコモン・カルチャーにおけるリスク環境の共有化
第6節 グローバルな文化と共有される未来
おわりに
第6章 サステイナブル/ノンリニア(調性P2)──グローバライゼーションの生命学
はじめに
第1節 グローバライゼーションをめぐる二重らせんの時間
第2節 空間と情報による時間の抑圧
第3節 グローバルな時間軽視の背景─ポストモダン文化とフラットな空間の突出
第4節 集合的生命としての二重らせんの時間1
──ファッションと食のライフスタイルにおけるサステイナビリティ概念の急浮上
第5節 集合的生命としての二重らせんの時間2
──ノンリニアな時間、ナラティヴの蔓延、そしてグローバルなリスク言説の徘徊
第6節 グローバライゼーション研究におけるハイパー・リフレクシヴィティと集合的生命の考察へ
おわりに
終 章 コレクティヴ──グローバライゼーションのリズム分析から逆アブダクションへ365
はじめに
第1節 本書の総括
第2節 考察1
第3節 考察2
第4節 考察3
おわりに
註
参考文献/フィルモグラフィ
索引
付論1 日常生活としてのグローバル・コミュニケーション再考
──グローバライゼーションと時間―空間の「リズム編成」をめぐる「第一基調」
はじめに
第1節 問題の所在──グローバライゼーションとメディア・コミュニケーション研究
第2節 自己の研究史による位置づけ──ミクロな認知研究をとりまくマクロな社会的環境
第3節 アンソニー・ギデンズによる「グローバライゼーション」の概念
第4節 グローバライゼーションのなかでの時間–空間の再構成とエスニック/ジェンダー・アイデンティティ
──英米在住日本人主婦の日常生活とコミュニケーションのエスノグラフィックな調査研究からの事例
おわりに──グローバライゼーションとローカルなアイデンティティのベクトル
付論2 Global Telepoiesis at Work: A Multi-Sited Ethnography of Media Mobilities
Introduction: Shapes of Mediation and Things to Come
1. Lost in a City, but Discovered in Another: Calendars on the Move
2. Living with a Chronic Amnesia in San Diego
3. Double Exposures and Time Slips in Hong Kong
4. Footings and Stumblings: Troubled Times in London
Conclusion: How to Design a Multi-Sited Ethnography of Global Telepoiesis
初出一覧
あとがき