ナポレオンのエジプト遠征以来、暴力と美とか混在する砂漠。その彼方の地からヨーロッパ文明に接近する。
書誌情報
- 定価
- 2,530 円(税込)
- ジャンル
- 文芸・評論・エッセイ
- シリーズ
- 流動する人文学
- 刊行日
- 2008年03月15日
- 判型/ページ数
- A5判 並製 256ページ
- ISBN
- 978-4-903500-06-5
- Cコード
- C0090
- 装幀・装画
- 鈴木一誌/装幀
内容紹介
砂を「黄金の粉」と表現するフロベール。死者の神オシリスに変身するピエール・ロティ。高貴な女性のミイラの足に仄かな欲情をおぼえるオリエント研究者──。ナポレオンのエジプト遠征以来、暴力と美とか混在する砂漠。その彼方の地からヨーロッパ文明に接近する。『ランジェ公爵夫人』の夫人とモンリヴォーの恋愛ゲームを、閨房、コケットリーなどの言葉から読み解く「貴婦人が砂漠に憧れるとき」を所収。ほかに、プルースト、ナボミフ、ゾラなどの古典論を収録した。
「無限大のヨーロッパ。その微粒子の密かな囁きに、ヨーロッバが耳をかたむけるようになったのは、いつ頃のことなのか。……」(本文より)