書誌情報
- 定価
- 1,980 円(税込)
- ジャンル
- 詩・短歌・俳句・川柳
- 刊行日
- 2009年11月22日
- 判型/ページ数
- 四六判 上製 224ページ
- ISBN
- 978-4-903500-23-2
- Cコード
- C0090
- 装幀・装画
- 鈴木一誌/装幀
内容紹介
年なれば外に働く要なきも不安はありて求人欄みる
子と二人映画に行けばいつしか立場変りて券買いくれぬ
二人居に慣れし今宵を老夫は親のつとめの終りしをいう
貧しかりし幼き日持つ二人にて遠き痛みを語るイブの夜
会い会うは句読点に似て明日よりまたそれぞれのひたすらな道
基地の町・立川に起居しながら、つむがれた504首。よみがえる昭和の記憶。
「作者は、折に触れて思い出す。まるで自分を励ますように歌う。読み手はそこに感動する。じーんとくるのである。……
短歌は、庶民がもちえた生きる手かがかりだったのではないか。そのことの意味の大きさを歌集『路地に花咲く』はよくしめしている」
(小高賢・本書解説「ひたすらな道」より)