大澤真幸THINKING「O」第3号「あなたは人を赦せますか?」

あなたは人を赦せますか?

大澤真幸THINKING「O」第3号

社会学者・大澤真幸が、対談と論文で現代社会を特集形式で考える月刊誌「O[オー]」第3号。

書誌情報

定価
1,100 円(税込)
ジャンル
シリーズ
刊行日
2010年06月10日
判型/ページ数
A5判 並製 148ページ
ISBN
978-4-903500-31-7
Cコード
C0036
装幀・装画
清岡秀哉/装幀

内容紹介

2009年5月の制度導入から1年を経た裁判員制度とは何なのか、そして赦しえない罪に対して、ひとはどう対するべきなのか。司法制度改革を推進した弁護士・四宮啓氏、松本サリン事件で冤罪被害までも被った河野義行氏を対談ゲストに迎え、あらためて裁判員制度とはどのような制度なのかを問い、罪を赦すとはどういうことなのか対話を交わす。

〈神の根底的な不在を受け入れるしかない時代〉を生きるわれわれが導入した裁判員制度、それは〈政治の全般的な民主化の根幹、一種の民主主義革命の一環なのである〉。そのことの意味、ひとがひとを裁くとはどういうことなのか、根源的な問いにまで思考の垂心を下ろします。

目次

特集「民主革命としての裁判員制度」
1 対談 四宮啓 × 大澤真幸  これは民主化なんだ
2 対談 河野義行 × 大澤真幸  麻原彰晃にすらも恨みを持たない
3 論文 大澤真幸  償いの(不)可能性

参考資料
平成21年における裁判員制度の実施状況

『大澤真幸THINKING「O」第3号「あなたは人を赦せますか?」』に関する情報

著者プロフィール

大澤真幸

大澤真幸 (オオサワ・マサチ)

1958年生まれ。社会学。個人思想誌「THINKING「O」」主宰。『ナショナリズムの由来』で毎日出版文化賞を受賞。『自由という牢獄』で河合隼雄学芸賞を受賞。ほかの著書に世界史の謎を読み解いた『〈世界史〉の哲学』「古代篇」「中世篇」「東洋篇」「イスラーム篇」「近世篇」「近代篇1」「近代篇2」のほか、『不可能性の時代』『〈自由〉の条件』『生権力の思想』『可能なる革命』『三島由紀夫 ふたつの謎』『社会学史』『経済の起源』『この世界の問い方』など。共著に『おどろきのウクライナ』『ふしぎなキリスト教』『二千年紀の社会と思想』『ゆかいな仏教』『憲法の条件』『げんきな日本論』など。

四宮啓 (シノミヤ・ケイ)

1952年生まれ。弁護士。早稲田大学法科大学院教授を経て、現在、國學院大学法科大学院教授。2001〜04年、日本弁護士連合会司法改革調査室長、司法制度改革推進本部「裁判員制度・刑事検討会」委員。

河野義行 (コウノ・ヨシユキ)

1950年生まれ。猛毒のサリンが撒かれた松本サリン事件の第一通報者であるにもかかわらず、警察やマスコミに犯人扱いされ大きな人権侵害を被る。現在、犯罪被害者支援や講演活動を全国各地で行っている。

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