自由と抵抗をうたい続けて二〇世紀を生き抜いた、詩人・プレヴェールの生涯
書誌情報
- 定価
- 7,920 円(税込)
- ジャンル
- 文芸・評論・エッセイ 詩・短歌・俳句・川柳
- 刊行日
- 2011年09月30日
- 判型/ページ数
- A5判 上製 584ページ
- ISBN
- 978-4-903500-32-4
- Cコード
- C0098
- 装幀・装画
- 林哲夫/装幀
内容紹介
シャンソン「枯葉」「バルバラ」、映画「天井桟敷の人びと」。パリに生きるフランス庶民のエスプリと哀感を、心に残る幾多のことばを紡ぎ出した詩人プレヴェール。 迫りくるファシズムの脅威、ナチスドイツのパリ侵攻、そして冷戦。 シュルレアリスム運動への参加を皮切りに、自由と抵抗をうたい続けて二〇世紀を生き抜いたその生涯を、交錯した幾多の芸術家たちとともにたどる。 刊行され始めた数々の資料をもとにおくる本邦初の評伝。「枯葉」をはじめとするプレヴェールの詩の数々を、本文中で多数掲載。
長谷川宏氏(「主婦之友」2012年5月号より)
「自由気ままに生きながらまわりの人びとに心を寄せ、共に楽しく日々を過ごす。それがプレヴェールの暮らしぶりだった。俳優のジャン・ギャバンや映画監督のマルセル・カルネとの友情には素朴な信頼感と巧まざるユーモアの絶えることがなく、しかも、その信頼感とユーモアの背景には、湿っぽくも激しくもない、知的な抵抗の精神が流れている。アランやヴァレリーに見てとれるのと同質の精神が、二人よりずっと庶民的なこの詩人のうちに見てとれるのが喜ばしい。フランス文化の奥の深さを示す事実だ。
文章がいい。柏倉康夫の悠揚迫らぬ落ち着いた文体が、軽やかな知性の人の評伝にふさわしい。装幀も美しく、わたしは読後しばらく本を手元に置いて余韻に浸っていた」
〈本書の主な登場人物〉
ルイ・アラゴン、ボリス・ヴィアン、ポール・エリュアール、ガストン・ガリマール、マルセル・カルネ、キキ、ジャン・ギャバン、レイモン・クノー、ジョゼフ・コスマ、アルベルト・ジャコメッティ、アンドレ・ジッド、イヴ・タンギー、ナジャ、ジャン=ルイ・バロー、ピカソ、ローラン・プティ、ブラッサイ、アンドレ・ブルトン、ジョセフィン・ベーカー、アーネスト・ヘミングウェイ、アンリ・ミショー、ホアン・ミロ、イヴ・モンタン、ジャン・ルノアールほか
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詩の朗読サイト”Vive Voix: poème à écouter”(仏語)
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