大澤真幸THINKING「O」第4号「もうひとつの『1Q84』」

もうひとつの『1Q84』

大澤真幸THINKING「O」第4号

社会学者・大澤真幸が、対談と論文で現代社会を特集形式で考える月刊誌「O[オー]」第4号。

書誌情報

定価
1,100 円(税込)
ジャンル
シリーズ
刊行日
2010年07月10日
判型/ページ数
A5判 並製 124ページ
ISBN
978-4-903500-36-2
Cコード
C0036
装幀・装画
清岡秀哉/装幀

内容紹介

新刊を発表するたび、社会現象ともいえる売行きを記録し、数百万人の読者を得ている作家・村上春樹。1979年にデビューし、80年代を代表する存在であった彼の新刊『1Q84』は、四半世紀前を回顧する物語ではない。それは80年代における〈虚構の時代〉から〈不可能性の時代〉への転換を描いて、現在を鋭く問う小説である——。

90枚を超える力作の書き下ろし論考「〈虚構の時代〉における/を越える村上春樹」と、80年代文学史・文化史の最も重要な人物のひとりである辻井喬=堤清二との対談で、『1Q84』を読み解く!

目次

特集「もうひとつの『1Q84』」
1 論文 大澤真幸  〈虚構の時代〉における/を越える村上春樹
2 対談 辻井喬 × 大澤真幸  日本の虚構と『1Q84』の存在感

参考資料
『1Q84』—大澤真幸によるあらすじ
〈理想の時代〉〈虚構の時代〉〈不可能性の時代〉年表
1980年代年表1 消費の時代の文学へ
1980年代年表2 転換期の政治史
1980年代年表3 高度成長から消費の時代へ
1980年代年表4 冷戦構造の崩壊

『大澤真幸THINKING「O」第4号「もうひとつの『1Q84』」』に関する情報

著者プロフィール

大澤真幸

大澤真幸 (オオサワ・マサチ)

1958年生まれ。社会学。個人思想誌「THINKING「O」」主宰。『ナショナリズムの由来』で毎日出版文化賞を受賞。『自由という牢獄』で河合隼雄学芸賞を受賞。ほかの著書に世界史の謎を読み解いた『〈世界史〉の哲学』「古代篇」「中世篇」「東洋篇」「イスラーム篇」「近世篇」「近代篇1」「近代篇2」のほか、『不可能性の時代』『〈自由〉の条件』『生権力の思想』『可能なる革命』『三島由紀夫 ふたつの謎』『社会学史』『経済の起源』『この世界の問い方』など。共著に『おどろきのウクライナ』『ふしぎなキリスト教』『二千年紀の社会と思想』『ゆかいな仏教』『憲法の条件』『げんきな日本論』など。

辻井喬 (ツジイ・タカシ)

1927年東京都生まれ。実業家、小説家、詩人。本名・堤清二。元セゾングループ代表、現在セゾン文化財団理事長。91年に経営の第一線を退いた後、作家活動に専念。詩集に『異邦人』(室生犀星詩人賞)、『群青、わが黙示』(高見順賞)、『鷲がいて』(読売文学賞詩歌俳句賞)、『自伝詩のためのエスキース』(現代詩人賞)。小説に『いつもと同じ春』(平林たい子文学賞)、『虹の岬』(谷崎潤一郎賞)、『父の肖像』(野間文芸賞)など。

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