3・11後の思想家25

大澤真幸が撰ぶ、いま・これから読むべき思想家25人

書誌情報

定価
2,750 円(税込)
ジャンル
シリーズ
刊行日
2012年01月30日
判型/ページ数
四六判 並製 352ページ
ISBN
978-4-903500-67-6
Cコード
C0036
装幀・装画
五十嵐哲夫/装幀

内容紹介

『リスク社会』のウルリッヒ・ベック、『災害ユートピア』のレベッカ・ソルニット、さらには高木仁三郎、レイチェル・カーソンら、3.11以後、まさにいま求められ読み返されるべき思想家たちを取り上げる。加えてハイデガー、カント、レーニンら、あらたな読み直しが迫られる思想家をも取り上げ、その思想の真価を探る。

 


 

取り上げた思想家25人
◎ウルリッヒ・ベック◎ニコラス・ルーマン◎ジャン=ピエール・デュピュイ◎ジョルジュ・アガンベン◎レイチェル・カーソン◎J=J・ルソー◎レベッカ・ソルニット◎マルティン・ハイデガー◎レーニン◎ロールズ◎ギュンター・アンデルス◎マルセル・モース◎ハンス・ヨナス◎ハンナ・アレント◎バーナード・ウィリアムズ◎ティム・インゴルド◎エマニュエル・カント◎チャールズ・テイラー◎汪暉◎高木仁三郎◎見田宗介◎柄谷行人◎網野善彦◎今村仁司◎九鬼周造。

目次

3・11後に思想家を読む 夢よりも深い覚醒のために 大澤真幸
ジャン=ジャック・ルソー 「市民」であるとはどういうことか? 上野大樹
イマヌエル・カント 「小さきもの」の定言命法 蓮尾浩之
ウラジーミル・イリイチ・レーニン 電気の誕生とカーニヴァル 今田勝規
マルセル・モース 挑戦としての贈与 倉島哲
九鬼周造 偶然性の哲学 小倉敏彦
マルティン・ハイデガー 地球に人殺しではなく詩人として住むために 和田伸一郎
ギュンター・アンデルス 「時代おくれの人間」として在ることとは 加藤裕治
ハンス・ヨナス 震災以後の社会で果たすべき「責任」とは 蓮尾浩之
ハンナ・アーレント 政治と生命/生活の再定義にむけて 高谷幸
レイチェル・カーソン 「べつの道」の可能性 木村純
ジョン・ロールズ ロールズ正義論の「救済」 西川純司
ニクラス・ルーマン 「経験主義」のラディカリズム 北田暁大
網野善彦 「無縁」の否定を超えて 中森弘樹
バーナード・ウィリアムズ 道徳における運 吉川浩満
チャールズ・テイラー 世俗社会の苦難を直視する 橋本努
見田宗介 〈三代目〉の社会へ 大澤真幸
高木仁三郎 3・11を予言した市民科学者の両義性 武田徹
ジャン=ピエール・デュピュイ 灰をかぶったノアに人々は協力する 大澤真幸
柄谷行人 『世界史の構造』——3・11後の思想的射程 高澤秀次
今村仁司 贈与と負い目の哲学 山田登世子
ジョルジュ・アガンベン 新たな例外状態と「剥き出しの生」 鵜飼大介
ウルリッヒ・ベック リスク社会と福島原発事故後の希望 柴田悠
ティム・インゴルド 「生きていること」から始める 柳澤田実
汪暉 「アジア想像」の時代へ 丸川哲史
レベッカ・ソルニット ユートピアの可能性 菊池哲彦

『3・11後の思想家25』に関する情報

著者プロフィール

大澤真幸

大澤真幸 (オオサワ・マサチ)

1958年生まれ。社会学。個人思想誌「THINKING「O」」主宰。『ナショナリズムの由来』で毎日出版文化賞を受賞。『自由という牢獄』で河合隼雄学芸賞を受賞。ほかの著書に世界史の謎を読み解いた『〈世界史〉の哲学』「古代篇」「中世篇」「東洋篇」「イスラーム篇」「近世篇」「近代篇1」「近代篇2」のほか、『不可能性の時代』『〈自由〉の条件』『生権力の思想』『可能なる革命』『三島由紀夫 ふたつの謎』『社会学史』『経済の起源』『この世界の問い方』など。共著に『おどろきのウクライナ』『ふしぎなキリスト教』『二千年紀の社会と思想』『ゆかいな仏教』『憲法の条件』『げんきな日本論』など。

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