混成世界のポルトラーノ

紀行×批評の読書体験 あたらしい紀行文のかたち!

書誌情報

定価
2,860 円(税込)
ジャンル
刊行日
2011年12月20日
判型/ページ数
四六判 並製 320ページ
ISBN
978-4-903500-69-0
Cコード
C0026
装幀・装画
須山悠里/デザイン

内容紹介

テクストと写真で描く、現代世界を旅するための航海図。
目的地は、北京、南台湾、ボルネオ、大連、モントリオール、パリ、ダッハウ、ネヴァダ、タスマニア、デリー、大東島、洛山、ホノルル、ラハイナ、そしてヒロ。文化と文化が出合う地を、旅人の視線で歩き、研究者として捉え直す。

紀行×批評の読書体験。あたらしい紀行文のかたち!

 



いっておこう、きみがそこに行ってみないかぎりはたして
どんな可能性が世界にありうることかさえわからない
くっきりとした足跡とその崩壊をその場で体験すること
それが砂浜を歩くことの唯一の意味だった
(管啓次郎 巻頭詩より)

 


 



目次

巻頭詩 ポルトラーノのために  管啓次郎
北京、南台湾、ボルネオ     林ひふみ
大連、モントリオール、パリ   清岡智比古
ダッハウ、ネヴァダ、タスマニア 波戸岡景太
デリー、大東島、洛山      倉石信乃
ヒロ、ラハイナ、ホノルル    管啓次郎

『混成世界のポルトラーノ』に関する情報

著者プロフィール

管啓次郎 (スガ・ケイジロウ)

1958年生まれ。詩人、比較文学研究者。明治大学大学院理工学研究科〈総合芸術系〉教授。1980年代にリオタール『こどもたちに語るポストモダン』、マトゥラーナとバレーラ『知恵の樹』の翻訳を発表。以後、仏・西・英語からの翻訳者として活動すると同時に『コロンブスの犬』(1989)『狼が連れだって走る月』(1994) などにまとめられる批評的紀行文・エッセーを執筆する。本書のもととなった『トロピカル・ゴシップ』(1998)『コヨーテ読書』(2003)『オムニフォン<世界の響き>の詩学』(2005) はポストコロニアル多言語世界文学論の先駆として高く評価されている。2011年、『斜線の旅』にて読売文学賞受賞。2010年の第1詩集『Agend’Ars』以後、8冊の日本語詩集と1冊の英語詩集を刊行。20ヵ国以上の詩祭や大学で招待朗読をおこなってきた。2021年、多和田葉子ら14名による管啓次郎論を集めた論集Wild Lines and Poetic Travelsが出版された。

林ひふみ (ハヤシ・ヒフミ)

ジャーナリスト。明治大学理工学部教授。中文コラムニスト(筆名・新井一二三)、中国語圏映画研究。主な著書に『中国語はおもしろい』(講談社現代新書)、『独立、従一個人旅行開始』(上海訳文出版社)、『台湾為何教我哭(なぜ台湾は私を泣かせるのか)』(台北大田出版)がある。

清岡智比古 (キヨオカ・トモヒコ)

1958年、東京生まれ。フランス語学・フランス文学、詩人。主な著書に、『小さな幸福』(小沢書店)、『東京詩ーー藤村から宇多田まで』(左右社)、『世はいかにして昭和から平成になりしか』(白水社、共著)、『混成世界のポルトラーノ』(左右社、共著)、『エキゾチック・パリ案内』(平凡社)など。

波戸岡景太 (ハトオカ・ケイタ)

明治大学理工学部教授。アメリカ文学・文化。主な著作に『オープンスペース・アメリカ——荒野から始まる環境表象文化論』(左右社)、『ピンチョンの動物園』『コンテンツ批評に未来はあるか』(共に水声社)がある。

倉石信乃 (クライシ・シノ)

詩人、批評家。明治大学理工学部教授。近現代美術史・写真史。主な著作に『反写真論』(オシリス)、『スナップショット——写真の輝き』(大修館書店、2011年日本写真協会賞学芸賞受賞)がある。

『混成世界のポルトラーノ』の感想をおくる

住所
〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷3丁目55-12
ヴィラパルテノンB1
電話番号
(編集)03-5786-6030
(営業)03-5786-6031
ファックス
(共通)03-5786-6032
メール
info@sayusha.com
©   Sayusha All Rights Reserved.