鴨の水[藍花俳句会]|吉原貞子
つんつんと石喰むごとく秋の蝶
残照や鴨の布陣に動きあり
友逝けり鶏頭の紅目に痛し
残照や鴨の布陣に動きあり
友逝けり鶏頭の紅目に痛し
心静かに澄んだ心のもとに詠む。心中はあくまでも穏やかな静けさを保ちつつ、その本質に迫ろうとする気拍をみる。(解説より)
もくじ
紅梅 春
黒揚羽 夏
新涼 秋
藪柑子 冬
初釜 新年
解説 谷中隆子
吉原貞子(よしはら・ていこ)
大正十五年、山口県徳山市に生る。現在、徳島県阿南市に在住。平成九年四月藍花句会に入会、谷中隆子に師事。平成十八年五月、同人になる。