水中で口笛

くどうれいん、待望の第一歌集刊行!

  • 購入数

書誌情報

定価
1,870 円(税込)
電子書籍価格
1,870 円(税込)
ジャンル
刊行日
2021年04月12日
判型/ページ数
四六判 上製 208ページ
ISBN
978-4-86528-024-1
Cコード
C0092
重版情報
3
装幀・装画
菊地敦己/装幀

内容紹介

『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』などのエッセイや小説作品『氷柱の声』など、作家として活躍する著者、待望の第一歌集。
天性のあかるさとポエジーをあわせ持つ歌の数々は、まるで光そのもののように読み手を照らし出す。16歳の時より書き続けてきた短歌作品から、厳選316首を収録。

※本書は2024年2月29日の著者の名義統一(工藤玲音→くどうれいん)にともない、第三刷より著者名の表記変更を行いました。



れいんさんの歌は、はばたく⼀⽻、⾛る⼀頭、ゆらめく⼀尾、そしてそよぐ⼀⽊。ー⼩島ゆかり

この歌集の読み⼼地を例えるなら、ジェットコースターより銀河鉄道です。ー柴⽥聡⼦

 



〈収録短歌より〉

水中では懺悔も口笛もあぶく やまめのようにきみはふりむく
ガーベラもダリアも花と呼ぶきみがコスモスだけはコスモスと呼ぶ
杏露酒と発声すれば美しい鳥呼ぶみたい おいでシンルチュ
噛めるひかり啜れるひかり飲めるひかり祈りのように盛岡冷麵
ハムカツをげんきに頼むハムカツをげんきに頼むわたしを頼む
無言でもいいよ、ずっと 東北に休符のような雪ふりつもる
うどん茹でる わたしを褒めるひとびとを哀れに思う夕暮れもある
またいつか狂うのかもね押し花になっていらない栞の四つ葉


水中で口笛
夜の海
コスモス
すもも齧る
光源
ひらかれる
休符
氷柱
啄木を殴りたい日
ほんものの銀河鉄道


Siesta(2013)
みんなみたいな
シンルチュ
春の知恵の輪
白蛇
ハムカツ
ここから


きみちゃん
電球売り場
まっすぐに来る
笹舟
獅子色
ながい動画
葉言葉
ひらめいた
令和まだ


通勤が好き
なか卯ソング
秋のてんや
冬の銀だこ
ひゅーもー
ほそながい
花束に氵
増量
ぶおおんと
薔薇泥棒
でんぶ
Clouds are geneus

あとがき

『水中で口笛』に関する情報

くどうれいん (クドウ・レイン)

一九九四年生まれ。岩手県盛岡市出身。コスモス短歌会所属。
著書に『うたうおばけ』(講談社文庫)、『氷柱の声』(講談社)など。
短歌・俳句は「工藤玲音」名義で発表していたが、2024年2月29日をもって表記を「くどうれいん」に統一。

『水中で口笛』の感想をおくる