私教育再生

すべての大人にできること

部活動、いじめ、受験勉強。どこまでが学校の責任か。家庭・塾・地域に光をあてる、教育バランス改革論!

書誌情報

定価
1,815 円(税込)
電子書籍価格
1,815 円(税込)
ジャンル
シリーズ
刊行日
2019年03月15日
判型/ページ数
B6判 並製 208ページ
ISBN
978-4-86528-222-1
Cコード
C0337
装幀・装画
松田行正+杉本聖士/装幀

内容紹介

日大アメフト部の問題、教員の過重労働問題といった時事的なトピックとともに、公教育と私教育のちがい、歴史的な教育の役割の変遷、法律のなかでの学校の位置づけなど、現状の日本教育の問題点を総ざらい。 学校の枠を飛び越えて、「教育」のあるべき姿を捉え直します。 「教育とは自立を促すことである」という教育本来の目的を見つめ続けた著者が書く、思い込みをなくし、子どものための教育を一から、自分で考え直すための教科書。

目次

序章 「教育」とは何か 「一人立ち=自立」を忘れた教育の横行

第一章 過剰に期待される「公教育」
 一 「いじめ」の責任はすべて学校がとる?
 二 モンスター・ペアレントとユーザー主義
 三 教師と「部活動」
 四 高校の進学予備校化・大学の就職予備校化

第二章 崩されてきた「私教育」
 一 「私教育」と「教育のビジネス化=私事化」との違い
 二 松下村塾は「私塾」であった!
 三 家庭教育の今と昔
 四 「塾・フリースクールや予備校」は社会の改革より補完に

第三章 日本教育五〇年の変遷
 一 公教育と私教育の歴史的関係  
 二 「サービスとしての教育」観の誤り
 三 文部科学省・地方教育委員会の「質」に左右される公教育
 四 「学校化する社会」の行き着く先は?

第四章 「大きな教育」の中の「小さな学校」  私教育の復権をめざして
 一  「学校」は「学力形成」を主、「人格形成」を副に
 二 「個の確立・個性的自立」をめざすカリキュラムづくり
 三 「学校知」の重要性とその限界 
 四 理論知の独自性とその価値 
 五 愛国心教育と外国人子弟・留学生の教育 

あとがき

『私教育再生』に関する情報

著者プロフィール

安彦忠彦 (アビコ・タダヒコ)

専門はカリキュラム学・教育課程論を中心に、教育方法、教育評価。著書に『よくわかる教育学原論』(共編著、ミネルヴァ書房)、『「コンピテンシー・ベース」を超える授業づくり』 (図書文化社)、『最新教育原理』(編著、勁草書房)、『「教育」の常識・非常識─公教育と私教育をめぐって』(学文社)、『新版カリキュラム研究入門』(編著、勁草書房)など。 1942年 東京都生まれ
64年 東京大学教育学部学校教育学科卒業
68年 同大学大学院教育学研究科博士課程中退、大阪大学文学部教育学科助手
71年 愛知教育大学教育学部 専任講師
80年 名古屋大学教育学部教育学科 助教授
88年 同大学 教授。その後、同附属中・高校長、教育学部長を併任
2002年 早稲田大学教育学部特任教授
  現在 名古屋大学名誉教授、神奈川大学特別招聘教授

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