エレメンタル 批評文集
管啓次郎
つねに読むべきだ、いくらでも読むべきだ。時代を先駆け、色褪せぬ発見に満ちた管啓次郎の世界文学論、翻訳論を集成!
書誌情報
- 定価
- 3,300 円(税込)
- ジャンル
- 文芸・評論・エッセイ
- 刊行日
- 2023年06月16日
- 判型/ページ数
- 四六判変形 並製 400ページ
- ISBN
- 978-4-86528-372-3
- Cコード
- C0090
- 装幀・装画
- ミルキィ・イソベ/装幀、スージー甘金/装画
内容紹介
おれは何者でもない、そんな否定から出発し、
広大なる風景をかたちづくった詩人フェルナンド・ペソア、
英語というパトリアを持ちながら異郷に迷い、
イタリア語、フランス語、スペイン語に挑んだヘミングウェイ、
師匠ジョイスに劣らぬ語学のひとであり、
知られざるメキシコ詩の翻訳者だったサミュエル・ベケット、
現代のシステムのはずれへと歩みつづける稀有なる旅人、写真家津田直、
書くことと読むことにおいて、無数の線をつなぎ、
解きほぐしてゆくレベッカ・ソルニット。
海と島影、山々とマングローブが織りなす小さな海域が響かせる世界文学をいち早く論じ、
文学と翻訳の可能性と自由とを描いてきた詩人・比較文学者・翻訳家、管啓次郎の批評文集成!
「世界の広大さと深みを再発見する仕事は、手つかずでぼくらに残されている。」
世界化した物質流通と惑星化した情報流通を背景に、歴史上かつてない地平に直面したコスモポリタニズムが、新たな市民性(シヴィリティ、丁寧さ、「正しさ」)を手に入れるための唯一の方法は、これまで回路に乗ることのなかった種類の文学=翻訳の経験をつむこと以外にはないと、ぼくは思う。(本書より)
【毎日新聞】永江朗さんによる『エレメンタル 批評文集』の書評が掲載されました
【図書新聞】福島亮さんによる『エレメンタル』の書評が掲載されました
【東京新聞】『エレメンタル 批評文集』の書評が掲載されました
【図書新聞】読書アンケートにて『エレメンタル 批評文集』が結城正美さんによって選ばれました