【毎日新聞】毬矢まりえ+森山恵姉妹訳『A・ウェイリー版 源氏物語』が紹介されました
『毎日新聞』(2024年4月13日)の書評欄にて、文学研究者・沼野充義さんの『レディ・ムラサキのティーパーティらせん訳「源氏物語」』の書評内で、弊社出版の毬矢まりえ+森山恵姉妹訳『A・ウェイリー版 源氏物語』をご紹介いただきました。
以下紹介箇所です。
この日本語訳(『源氏物語 A・ウェイリー版』全4巻、左右社、二〇一七年-一九年)は英語から日本語に訳し直したものなので、一般的に「戻し訳」というべきだろう。しかし二人の訳者はそれを「らせん訳」と呼ぶ。どういうことだろうか?いまからほぼ千年前の日本語で書かれた『源氏物語』のテクストをAとする。それをほぼ百年前にウェイリーが訳した英訳はB。今度はそのBに基づいて毬矢・森山が新たな現代日本語訳のAを作った。しかしAは単純にAに戻ってくるのではなく、Bに含まれた様々な要素もB以降百年の日本語の発展も吸収した結果の発展バージョンである。それをイメージ化してみると、渦を巻きながら上昇していくらせん、ということになる。
ご紹介いただきありがとうございました。