国際社会からも忘れられつつある人びとに寄り添う、エスノグラフィの新しい達成。
書誌情報
- 定価
- 3,080 円(税込)
- 電子書籍価格
- 2,970 円(税込)
- ジャンル
- 歴史・人類学
- 刊行日
- 2021年12月30日
- 判型/ページ数
- 四六判 並製 352ページ
- ISBN
- 978-4-86528-067-8
- Cコード
- C0039
- 装幀・装画
- 五十嵐哲夫/装幀、Etienne Boulanger/カバー写真
内容紹介
ふるさとの漁村から、激しい空爆を生き延び、たどり着いた海もない「ハレルヤ村」。
反政府ゲリラ軍と政府軍との双方に追われたタミルの人びとに
「本当に起きたこと」とは何だったのか。
爆薬を用いたテロ攻撃、性暴力を伴う残忍な殺人、暴力事件のやまぬなか、
著者は繰り返し現地を訪れ、村人たちの生活に身を沈めた。
数百年にわたり貫かれてきたカトリックへの信仰、
村を挙げての徹夜のミサのようすを描き、
国際社会からも忘れられつつある人びとに寄り添う、
エスノグラフィの新しい達成
今、この教会に集合している一人ひとりは、生きてヴァンニの戦場を脱出してきた人たちだ。政府軍による空爆に追われながら、わずかな食べ物を探し回り、脱出の機会を待ち続けた人たちだ。つねに自分の身を優先しなければならない状況に追い込まれ、すべてを後に残してきた人たちだ。力尽きた者たちを、後に残してこなければならなかった人たちだ。(本文より)
【アジア経済】高桑史子さんによる『ハレルヤ村の漁師たち』の書評が掲載されました
【共同通信】本岡典子さんによる『ハレルヤ村の漁師たち』の書評が掲載されました