戦前モダニズムの洗礼を受け、戦争体験を経てアメリカ新保守主義を論じた鮎川信夫の詩的道程を、吉本隆明との交渉と共に描く力作評伝。
書誌情報
- 定価
- 2,970 円(税込)
- ジャンル
- 文芸・評論・エッセイ 詩・短歌・俳句・川柳
- 刊行日
- 2017年04月30日
- 判型/ページ数
- 四六判 上製 288ページ
- ISBN
- 978-4-86528-141-5
- Cコード
- C0095
- 装幀・装画
- 清岡秀哉/装幀
内容紹介
日本の戦後詩を切り拓いた「荒地」最大の詩人鮎川信夫とは何者だったのか? 戦前モダニズムの洗礼を受け、戦争体験を経て晩年、アメリカ新保守主義を論じたその困難なる詩的道程を、盟友吉本隆明との交渉とともに描きだす力作評伝。現代詩にとって、そして私たちにとって〈戦後〉とは何だったのか──。
鮎川信夫の詩的世界は、「戦後詩」がかかえた多くのアポリア(難問)を裸の身にまとったものだ。彼は戦前から戦後へと時代と価値観が変化するなかで、複雑に屈折した詩の形相をみせながら、時の流れのなかを走って、逝った。(「第一章 出発」より)