【朝日新聞】藤原辰史さんによる『ドナウ、小さな水の旅』の書評が掲載されました
『朝日新聞』2023年2月18日読書欄にて、山崎佳代子『ドナウ、小さな水の旅 ベオグラード発』をご紹介いただきました。評者は京都大学准教授・食農思想史、藤原辰史さん。
以下、一部抜粋です。
詩人の家も旧ユーゴ時代にサバ川沿いに作られた団地だ。同じ団地に住むラドミラと詩人の交流に心打たれた。サバ川沿いの子ども絶滅収容所、ドナウの支流沿いのダッハウ強制収容所を生き延びたが父を失い、内戦でも知人に裏切られた彼女は、日本とあなたが好きだ、なぜなら広島と長崎のことがあるから、と詩人に語る。この言葉が頭から離れない。
暴力が重ね塗られた大地に、今日も川は流れる。
素敵なご紹介ありがとうございます!