軽刈田凡平さんによる『うたいおどる言葉、黄金のベンガルで』の書評が掲載されました
音楽ライター・軽刈田凡平さんによる佐々木美佳著『うたいおどる言葉、黄金のベンガルで』の書評が2023年4月15日福島民友、山陰中央新報、沖縄タイムス、福島民報、2023年4月22日山陽新聞、2023年4月23日徳島新聞、熊本日日新聞、岩手日報、神奈川新聞、2023年4月25日千葉新聞、2023年4月30日宮崎日日新聞、新潟日報に掲載されました。
若い映像作家の感性を通して触れるベンガルは、この土地の料理と同様に、甘く濃密で刺激的だ。食べきれないほどのご馳走を振る舞われる歓待やコロナ禍にたった一人で参加した映画祭のエピソードはそれだけでも十分に面白いのだが、そこにベンガル語のラップのリリック(歌詞)や現地フェミニストたちの小史、さらにはバングラデシュ独立闘争といった近代ベンガルを象徴するトピックが深みを加える。その縦糸と横糸に、幼少期の福井での記憶、苦い恋、はたまた宮沢賢治や沖縄旅行の話といった、著者のごく個人的な思い出が混じるのだが、実はこうした部分こそが、本書を「読む旅」だと呼びたい理由である。
軽刈田さん、素敵な書評をありがとうございます。