【図書新聞】稲垣諭さんによる『フッサールの遺稿』の書評が掲載されました
『図書新聞』2023年6月3日号「想像力、現象学、深層神経心理学を読む3冊」にて、文学研究者の稲垣諭さんによる、トーン・ホルステン『フッサールの遺稿 ナチから現象学を守った神父』が紹介されました。
以下、一部抜粋です。
現代哲学の今ある姿が、たった一人の人間の勇気ある行動がなければ完全にちがうものになっていた、そんな可能性などあるだろうか。私はあると思う。それが誇張ではないことはT・ホルステンによる本書を一読すれば明らかになる。(中略)本書はノンフィクションとしてベルギーやオランダでベストセラーになったようである。その理由は、戦禍を生きた哲学に関わる人々の貴重な生存記録であると同時に、その時代の緊迫した空気をまとったミステリーサスペンスに近い読み物としてのおもしろさも兼ね備えてるからに他ならない。
素敵な書評をありがとうございました。