【週刊読書人】西口想さんによる『明治大正昭和 化け込み婦人記者奮闘記』の書評が掲載されました

【週刊読書人】西口想さんによる『明治大正昭和 化け込み婦人記者奮闘記』の書評が掲載されました

『週刊読書人』(2023年8月25日号)「文学文化」コーナーにて、文筆家・西口想さんによる平山亜佐子著『明治大正昭和 化け込み婦人記者奮闘記』の書評が掲載されました。以下、一部抜粋です。

「化け込み」の後継者たる中平文子(中央新聞)、北村兼子(大阪朝日新聞)、小川好子(読売新聞)らはみ出し者の婦人記者たちの苦闘は、ぜひ本書で読んでほしい。なかでもアンチと毅然とたたかった天才・北村兼子の数奇な人生は面白過ぎるので、Netflixなどで今すぐ映像化すべきだと思った。

本書のもうひとつの読みどころは、一〇〇頁弱ある「番外編 化け込み記事から見る職業図鑑」である。電話消毒婦、女中奉公、百貨店裁縫部、女優養成所など、化け込み取材の対象とされた一九三〇年代頃までの女性職場を、記事のエピソードをもとに紹介する。ジャーナリズム界で周縁化された婦人記者だからこそ、いまではほとんど知られざる職場へ化け込み、具体的な労働環境から先輩の小言、その日のランチのメニューまでを記事に残すことができたのだろう。そのテキストの社会的な価値と普遍的な面白さを見出し、膨大な資料を蒐集して一〇〇年後の私たちに届けた著者に敬意を表したい。

 

素敵な書評をありがとうございました。

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