宗教とデザイン

宗教とデザイン

全ての表現の原点——世界の様々な宗教を網羅。人間の考えることの途方もなさと豊かさに満ちた唯一無二のデザイン史!

書誌情報

定価
3,850 円(税込)
ジャンル
刊行日
2023年09月25日
判型/ページ数
四六判 並製 384ページ
ISBN
978-4-86528-380-8
Cコード
C0070
装幀・装画
松田行正

内容紹介

 

それは、「過剰な忖度」と「誤解する美学」である。

世界、布教、祈り、そして神。宗教はこれらをどのように「デザイン」してきたのか?

シンメトリー、カリグラフィー、縦組み書式、楽譜や音符、書籍のサイズや章扉、色、絵画、建築……世界のありとあらゆる表現の原点には「宗教」と「デザイン」があった!

ビジュアルな説得力が不可欠だった宗教が、これまで生み出してきた数々の「デザイン」とその歴史を網羅する類のない一冊。

 

❖ 世界のデザイン

・天動説、須弥山、方形宇宙……「世界とは何か」を描く多彩なかたち

・「縦書き」のルーツは古代中国の垂直重視観にあり?

・迫害を加速化した「魔女」のビジュアル化

・東洋と西洋の「悪魔」「鬼」のありかたの違い

❖ 布教のデザイン

・粘土板、木簡、パピルス、羊皮紙、そして印刷革命……技術の向上と変遷で変化する布教の方法

・章タイトル、段落、目次、ページ番号、索引……聖書を読みやすくするために生まれた書籍の不可欠な要素たち

・縦を重視するキリスト教から「悪魔の形式」とされた日本の横長宗教建築

・カラヴァッジョの宗教画が描く「手」のドラマと革新的なコントラスト表現

❖ 祈りのデザイン

・イスラム教の偶像崇拝禁止が生んだ華麗なカリグラフィーの数々

・枝で箱を叩き願いが叶うかを問う「可」、大声で神を呼ぶ「歌」……漢字のかたちが宿す、神と人間のドラマの数々

・キリスト教では差別され、アジアでは皇帝が身につける高貴な色だった「黄色」

・ビートルズの『サージェント・ペパーズ』のジャケット・デザインから考察する集合写真のルーツ

【信濃毎日新聞】『宗教とデザイン』の著者インタビュー記事が掲載されました
【週刊文春】島田裕巳さんの松田行正『宗教とデザイン』の書評が掲載されました
【アートコレクターズ】松田行正『宗教とデザイン』が紹介されました

目次

はじめに
普遍性、絶対性、安定性/「不合理ゆえに吾信ず」/自然への「感謝・畏怖」が「神」を生む/世界をおもしろくした「感謝・畏怖」/「あの世・天国」という「救済」/「忖度」と「解釈」で生まれた神/視覚的な説得力を必要とする宗教

【第1章 世界のデザイン】
宗教が「世界」を描く/女性への「感謝」/「遮光器土偶」の見立て/「シンメトリー」の発見/中国「亀卜占い」のシンメトリー/日本の「亀卜占い」/「中心」概念が生んだ「傲慢・尊大」/中心のシンボリズム/須弥山と天動説/シンメトリーの集合体、アラベスク模様/「絶対的はじまり」から伸びる世界樹/樹状パターンの展開/方形宇宙/グリッドの活用/直角・シンメトリーの生活スタイル/中心から派生する螺旋と食人/「螺旋存在」としての人間/螺旋と酩酊と禁止/左側通行の巡礼者たち/空なる中心/中心をはずす表現/ひらがなと「余白」/右と左という差別/「縦組み」の謎/「対」という発想の誕生/「対」がもたらした正義と悪/迫害を加速させた「魔女」のデザイン/絶対悪ではない日本の鬼/権力維持のために利用された鬼/妖怪を手なずける/鬼を哲学的に昇華させた「般若」/悪魔とは別種の西洋の怪物/優劣のない陰と陽/「ふたつでひとつ」の「2の原理」/ふたつの意識/日本語の「2」のリズム
●コラム:一望監視システム/完全なる太陽系を求めた数式/宇宙考古学/「日本」という国名/無責任体制/シンメトリーを嫌ったレイアウト/光がもたらした「白」/陰陽と二進法

【第2章 布教のデザイン】
宗教とプロパガンダ/巻物と竹簡の登場/冊子の登場/巻物と冊子の戦い/大発明の「三位一体」説/「三位一体」説の発展/「三位一体」どころではない多身多仏/書くためのルール「書式」づくり/音読から黙読へ/持ち運べる本の登場/教会を民衆のものにしたゴシック建築/ゴシック建築とブラックレター体/侵略という新しい布教の仕方/「聖戦」という侵略/殺すことで神に奉仕する/殺人を正当化するための十字軍のしるし/ダビデの紋章/建築様式の違い/日本の宗教建築は悪魔の形式?/印刷術誕生/印刷術の影響の余波/勧進と贖宥状/宗教改革のきっかけとなった印刷術/ルター聖書が識字率を上げる/文字かヴィジュアルか…対抗宗教改革としての絵画/カラヴァッジョが描いた「手のドラマ」/対抗宗教改革としての布教部隊創設/新たな神「十進法」/フランス革命の「三色旗」という神
●コラム:水平重視と地政学/コントラスト発展

【第3章 祈りのデザイン】
キリスト教迫害時代の隠れシンボル/頭文字のシンボル/神を強調する「J」/念仏を唱えれば救われる/仏教の手/イスラム教の偶像崇拝禁止とカリグラフィ/『コーラン』印刷までの道/イスラム文化とヨーロッパ文化の邂逅/偶像崇拝禁止の波紋/偶像はだめでイコンはOK/「色」に偶像を設定する/差別に使われた色/宗教改革の色彩破壊/「色」に自然を反映させる/コーヒーを発見したスーフィー/日本での「五行」の展開/五行にかたちを与えた覚鑁/十字に代わる神字「モナス」/神と対話するための漢字/神との対話がきわまった漢字/悪霊祓いの漢字/光背・後光・放射光・光輪/昇る太陽、旭日旗/宇宙図としての曼荼羅/禅画の「円相」/集合写真のルーツ・東洋編/集合写真のルーツ・西洋編
●コラム:カバラとキリスト教/ローマン・アルファベットが生まれた流れ/「J」の別の説/星型五角形/イコンになろうとした四角形/市松模様の変遷/色分けの発展/ソヨンボ文字の冠頭記号/アール・デコのサンレイ(太陽光線)

おわりに
図版引用リスト
参考文献

『宗教とデザイン』に関する情報

著者プロフィール

松田行正 (マツダ・ユキマサ)

本のデザインを中心としたグラフィック・デザイナー。自称デザインの歴史探偵。「オブジェとしての本」を掲げるミニ出版社、牛若丸主宰。『眼の冒険』(紀伊國屋書店)で第37 回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。著書に、『デザインってなんだろ?』(紀伊國屋書店)、『デザインの作法』(平凡社)、『にほん的』(河出書房新社)、『独裁者のデザイン』(河出文庫)、『眼の冒険』『線の冒険』(ちくま文庫)、『RED』『HATE !』『急がば廻れ』『デザイン偉人伝』『アート& デザイン表現史』『戦争とデザイン』(左右社)などがある。http://matzda.co.jp/

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