浅生鴨短篇小説集 すべては一度きり

浅生鴨短篇小説集 すべては一度きり

妄想の天才・浅生鴨がおくる摩訶不思議な50の物語!

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書誌情報

定価
1,980 円(税込)
電子書籍価格
1,870 円(税込)
ジャンル
刊行日
2022年05月30日
判型/ページ数
四六判 並製 352ページ
ISBN
978-4-86528-074-6
Cコード
C0093
装幀・装画
名久井直子/装幀、ナミサトリ/装画

内容紹介

羽海野チカさん推薦!
「何度も胸がざわついてページをめくる手が止まる
ありふれたはずだった日常の奇妙な横顔」

「いやあ、年明け早々に本当に申しわけないんだけどね。ちょっとばかり問題が起きて」
「年明けって、まだ明けてませんよ」
「それが問題なんです」

──表題作「すべては一度きり」より

初日の出の操作ミスで起きた元旦の奇跡を描く表題作「すべては一度きり」、社会格差が具現化した世界で4階から11階への異例の昇進が決まった男の末路「ジャイアント・コーン」、持て余した土曜日を引き取る時給2万円の「悪くない仕事」、見知らぬ女性から執拗にイカリングをすすめられる「特殊な環境」など、明らかにおかしな世界でフツウの人々のエモーショナルが爆発する。
妄想の天才・浅生鴨がおくる摩訶不思議な50の物語!


【好評発売中・浅生鴨短篇小説集シリーズ】
②『たった二分の楽園
寿命までもが管理される社会で、人生最期の冒険に出た男の運命は。
③『三万年後に朝食を
作家と編集者の言い争いに、小説のなかの登場人物まで割り込んできて……。
④『四メートルの過去
閉店を告げる太陽、左腕に生えたタワーマンション、走馬灯の編集者。奇想に満ちた50篇。
⑤『五グラムの用心棒』(2025年5月30日発売)
五グラムのイナゴが世界を喰い尽くす。地球に取り残された家族の選択ーー。

〜読者さまの声〜
浅生鴨さんはつくづく不思議な方だなと思います。 どうやったらこんな発想がなされるのだろうかと頭の中を覗かせていただきたいくらい。 本当に1人の方が書いたのだろうかと疑いたくなるほど 色んなジャンルの作品がギュッと詰まった小説集でした。(46歳/飲食店勤務)

毎回1行目から物語の世界に引き込まれています。 私の知ってる日常とは少しズレてるのに、 なぜかイメージできてしまう筆力に毎回圧倒されています。(52歳/会社員)

どこかにありそうな日常を絶妙にズラす、 世界のスケールを壮大にズラす。 浅生先生が生み出す日常の中に、 その世界に実際に行ってみたいね。 でも行ったきり帰ってこれなくなりそう。(30歳/公務員)

爽やかな読後感に包まれて、本を閉じることができるのは (あるいは次の短編に臨めるのは)なんと幸せなことだろうと思う。(45歳/主婦)

《収録作》
三百の罵倒
永遠の虚空
名前はまだない
箱船
モの二九
出口
ヤップ虫
ポテトサラダ
幻影街
足しかやろうとしない
区画
新人研修
次の数秒に
プロの対応
王様は裸だった
ニッケル
欲望の暴走
視力検査
ジャイアント・コーン
踏んではならなかった
コミットの結果
入れ替わったら
たおやかせば
おふくろの味A
おふくろの味B
悪くない仕事
過去
乾杯
即・日本沈没
罰・日本沈没
バイオリン
雑・日本沈没
再・日本沈没
上と下のモダン・ダンス
通知
同じときに同じ場所で
地球なう
ラストシーン
専門店ならでは
遅延
これが我々
すべては一度きり
特殊な環境
抗いの徒
ブロッコリー
ノリのいい音
交代劇
今夜、うちは
とてつもない物語
重大発表

『浅生鴨短篇小説集 すべては一度きり』に関する情報

浅生鴨

浅生鴨 (アソウ・カモ)

作家、広告プランナー。1971年、神戸市生まれ。たいていのことは苦手。ゲーム、レコード、デザイン、広告、演劇、イベント、放送などさまざまな業界・職種を経た後、現在は執筆活動を中心に、広告やテレビ番組の企画・制作・演出などを手掛けている。主な著書に『伴走者』、『どこでもない場所』、『ぼくらは嘘でつながっている。』『すべては一度きり』『たった二分の楽園』『三万年後に朝食を』など。同人活動として『雨は五分後にやんで』『牛し本』などの展開も。座右の銘は「棚からぼた餅」。

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