浅生鴨短篇小説集 たった二分の楽園
浅生鴨
人生最期の二分間、あなたなら何をしますか?
書誌情報
- 定価
- 2,090 円(税込)
- ジャンル
- 文芸・評論・エッセイ
- 刊行日
- 2022年12月21日
- 判型/ページ数
- 四六判 並製 352ページ
- ISBN
- 978-4-86528-346-4
- Cコード
- C0095
- 装幀・装画
- 名久井直子/装幀、ナミサトリ/装画
内容紹介
空気が汚染され、人類は地下に移住した。寿命までも管理される社会に嫌気がさした男は、命が尽きる最期の瞬間に“本物の空”を見上げるため地上を目指すが……
(表題作『たった二分の楽園』)。
街中の見知らぬ人々から恋人と別れることを執拗に迫られる「顔」、浮気の腹いせに毎日二十枚の宅配ピザが送られてくる妄想に取り憑かれた「強烈な仕返し」、人類と寿司の四百年戦争「革命の旗」ほか。
ありえないほど滑稽なのに、笑い飛ばせない“何か”が残る。風刺に彩られた奇妙な50の物語。
【好評発売中・浅生鴨短篇小説集シリーズ】
①『すべては一度きり』
初日の出の操作ミスで起きた元旦の奇跡を描く表題作ほか。羽海野チカ先生推薦!
③『三万年後に朝食を』
作家と編集者の言い争いに、小説のなかの登場人物まで割り込んできて……。
④『四メートルの過去』
閉店を告げる太陽、左腕に生えたタワーマンション、走馬灯の編集者。奇想に満ちた50篇。
⑤『五グラムの用心棒』(2025年5月30日発売)
五グラムのイナゴが世界を喰い尽くす。地球に取り残された家族の選択ーー。
〜読者さまの声〜
浅生鴨さんはつくづく不思議な方だなと思います。 どうやったらこんな発想がなされるのだろうかと頭の中を覗かせていただきたいくらい。 本当に1人の方が書いたのだろうかと疑いたくなるほど 色んなジャンルの作品がギュッと詰まった小説集でした。(46歳/飲食店勤務)
毎回1行目から物語の世界に引き込まれています。 私の知ってる日常とは少しズレてるのに、 なぜかイメージできてしまう筆力に毎回圧倒されています。(52歳/会社員)
どこかにありそうな日常を絶妙にズラす、 世界のスケールを壮大にズラす。 浅生先生が生み出す日常の中に、 その世界に実際に行ってみたいね。 でも行ったきり帰ってこれなくなりそう。(30歳/公務員)
爽やかな読後感に包まれて、本を閉じることができるのは (あるいは次の短編に臨めるのは)なんと幸せなことだろうと思う。(45歳/主婦)