花木槿[藍花俳句会]|三崎美佐代
母在すことの嬉しき蓬摘む
泰山木母の目線に花ひらく
端居して母の待ちたる靴の音
泰山木母の目線に花ひらく
端居して母の待ちたる靴の音
ともすれば埋もれてみられがちな感性の瑞々しさ。春キャベツの弾ける音までもが聞こえそうな、春。(解説より)
もくじ
野水仙 二〇〇二年-二〇〇五年
蓬摘む 二〇〇六年-二〇〇八年
鰯 雲 二〇〇九年-二〇一一年
良 夜 二〇一二年-二〇一三年
春の雪 二〇一四年-二〇一五年
解 説 谷中隆子
三崎美佐代(みさき・みさよ)
一九四二年徳島県阿南市生まれ。阿南市在住。二〇〇二年「藍花」入会。谷中隆子に師事。「藍花」同人。俳人協会会員。趣味は書道、園芸。句集名は、実家近くに咲く淡紫色の木槿から取りました。