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俳句
里山[藍花俳句会]|東明省三
化石採る柞紅葉の美濃国
夫々に沈黙深しご来光
古墳抱く山も民家も眠りけり
花筏[藍花俳句会]|長野敏子
小さき夢大事に暮らし金魚愛づ
どよめきに一際爆ぜしおたいまつ
春霞この世のことも夢のこと
青時雨[藍花俳句会]|和久史
ブカレスト目覚めし夜半の星涼し
夏帽子鍔の広さを持て余し
千年の楠の身ぶるい青時雨
夢のあとさき[藍花俳句会]|岐志津子
むつまじき鳩に軒貸す桜東風
夏薊刺ある花で押し通す
紙風船膨らみきれぬ夢ひとつ
青葉風[藍花俳句会]|阿部要
椿落つその瞬間を告げもせで
転んでも起こさぬつもり子供の日
野球部のまずは遠投雲の峰
花の旅[藍花俳句会]|武林秀子
一水に枝を広げて合歓の花
てのひらに葡萄の重み日のぬくみ
寂しさよ石楠花の下行く時も
花木槿[藍花俳句会]|三崎美佐代
母在すことの嬉しき蓬摘む
泰山木母の目線に花ひらく
端居して母の待ちたる靴の音
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